質問
公認会計士の方が「内部統制」という言葉をよく使われるのですが、「内部統制」とは何でしょうか?
回答
内部統制とは社内におけるチェック体制のことです。会計監査では内部統制の整備状況と運用状況を確認し、内部統制の良好度合いにより詳細テストの範囲(勘定科目をどれくらい細かくチェックするか)を決定します。
内部統制の具体例
会計監査では社内のチェック体制があるかどうか(整備状況)、そしてチェック体制がある場合には有効に機能しているかどうか(運用状況)を確認します。会社の活動の中でチェック体制は色々とありますが、会計監査では財務諸表の作成に関連するものをチェックします。
内部統制は、大きく「全社的な内部統制」と「業務プロセスに係る内部統制」に分けられ、具体的には以下のようなチェック体制を確認します。
(全社的な内部統制の例)
・株主総会や取締役会等の会社法で要求される機関が設けられ、正しく運営されているか。
・社内の規程類は十分に作成され、実際に利用されているか。
・財務諸表を作成する部署(経理部など)は必要な人員が配置されているか。また財務諸表を作成する能力は十分か。
(業務プロセスに係る内部統制の例)
・物品の発注、納品、出荷、代金支払い時に、二重チェックや上長の承認、物品の現物と納品書等の書類の内容の一致確認などがなされているか。
・計上された売上について、二重チェックや上長の承認などがなされているか。
上記は一例であり、企業の規模や複雑性により、公認会計士が確認する範囲はかわります。
具体的な実施範囲については、監査スケジュールと合わせて担当する公認会計士に確認することが望ましいです。
正式な定義
「内部統制」
企業が、経営者又は監査役等の統制目的を達成するために策定する方針又は手続をいう。
監査基準報告書(序)| 日本公認会計士協会
① 方針とは、統制を遂行するために、組織内ですべきこと又はすべきでないことを示すものをいい、文書化されていることもあれば、伝達の中で明示的に述べられていることもあり、行為や意思決定を通じて黙示的に示されていることもある。
② 手続とは、方針を実行するための具体的な行為をいう。
「内部統制システム」
企業の財務報告の信頼性を確保し、事業経営の有効性と効率性を高め、事業経営に係る法令の遵守を促すという企業目的を達成するために、監査役等、経営者及びその他の企業構成員により、整備(デザインと業務への適用を含む。)及び運用されている仕組みをいう。監査基準報告書においては、内部統制システムは以下の五つの相互に関連した要素から構成される。
監査基準報告書(序)| 日本公認会計士協会
① 統制環境
② 企業のリスク評価プロセス
③ 内部統制システムを監視する企業のプロセス
④ 情報システムと伝達
⑤ 統制活動

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