質問
公認会計士の方から「監査調書に記録する」とか「調書化しなければならない」と言われることがありますが、監査調書とは何でしょうか?どのようなことが記載されるのでしょうか?
回答
監査調書とは、監査で得た情報や、公認会計士の判断・結論を記録しておく書面又は電子データです。公認会計士による会計監査では監査調書を作成し、監査終了後一定期間保存することが求められています。
どんな情報が記録されるか?
監査で入手した多種多様な情報が記録されます。一般的に作成される監査調書から一部を抜粋して、以下で例示します。
(監査計画)
・会社の事業環境等の理解
・全般分析(計画時)
・連結財務諸表監査の場合にはグループ各社に対する監査手続の方針
・監査上の重要性
・内部統制の整備状況の理解
・勘定科目のアサーションごとのリスク評価
(実証手続)
・内部統制の運用状況の評価結果
・監査手続書
・各勘定科目や開示内容に対する詳細テストの結果
・チェックリスト
・確認状の回答
・経営者確認書
・重要な事項に関する監査チーム内のやりとり、会社とのやりとりを記録したもの
(監査意見の形成)
・全般分析(意見形成時)
・未修正の虚偽表示(誤り)の評価結果
・監査報告書案
決まった様式はあるのか?
いわゆる大手監査法人の場合、提携している海外会計事務所から提供される様式を利用して監査調書を作成しています。こちらは一般に公開されていません。
それ以外の法人の場合、監査計画や監査意見の形成に関しては、公認会計士協会が公表している「監査ツール」を利用していることが一般的です。「監査ツール」は一般に公表されており、以下のページから閲覧・ダウンロードが可能です。
監査基準報告書300実務ガイダンス第1号「監査ツール(実務ガイダンス)」
リンク先ページの中盤に「監査基準報告書300実務ガイダンス第1号「監査ツール(実務ガイダンス)」という箇所があり、添付されているExcelファイルが調書例です(2023/07/06時点ではExcelが2つありますが、どちらでも内容はほとんど変わりません)。

どのくらいの期間保存されるのか?
監査調書は監査報告書を提出した日から60日程度で整理を完了し、10年を目処に保存されます。
保存期間は各監査法人(又は個人の公認会計士事務所)で決定するため、場合により10年より短くなることや、10年を超えることもあります。

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